セキスイハイムの間取りの早わかり!
セキスイハイムは「ボックスラーメン構造」と名付けられたユニット工法を採用しています。
ユニット工法は、柱と梁を組み合わせて強固な四角形の構造をつくっていくので、壁や柱の数を最小限に抑えることができます。
耐力壁に頼らない構造なので、大空間を作ったり、大きな窓を取ったりなど大開口を設けやすいと言えるでしょう。
また、スケルトン・インフィルという考え方で、将来の間取り変更の自由性が高く、家族の成長に合わせた、大がかりな増改築にも対応できます。
「スケルトン・インフィル」とは、スケルトンは骨格を指す構造体の意味で、インフィルは内外装・設備・間取りを指します。
つまり、住宅を骨格(構造体)と内装・設備に分けて設計する考え方なんです。
構造体はとても頑丈でも、内装設備は生活していく上で傷みがち。寿命も短いですよね。
また間取りも人生設計に合わせて変更が生じる部分でもあります。
そこで、あえて構造体と内装部分を分けて、外側の箱(構造体)はそのままで、中身(内装、間取り)のみを容易に変更できるようにしておくほうが合理的というものです。
セキスイハイムの間取りは、このスケルトン・インフィルという考え方に基づいているので、簡単に宅内の壁や間仕切りを無くしたり、増やしたりできるということです。
Sponsored Link例えば、「新築当初は、開放感あふれる空間に憧れて、吹き抜けを作ったけれど、その後、子供が生まれて子供部屋数が足りなくなったので、吹き抜け部分を活用して部屋を増やす」
「当初、家族が一同に集まれる大空間のリビングをつくったけれど、子供が独立して同居人数が少なくなったので、リビングの空間を間仕切って、書斎や趣味の部屋に変える」
など、構造体はそのままでも、住宅内の間仕切りを変更したり、部屋を新たに作ったりと、縦にも横にも間取り空間を広げたり、縮小したりできるのです。
(もちろん、リフォーム費用はかかりますが。。。)
このようにユニット工法は、一般的な軸組工法とは違って耐力壁をほとんど必要とせず、最小限の柱、梁のみで構造を十分支える力があるので、将来的な間取りの可変性という面では、抜群の力を発揮します。
ただ、一度作った間取りの変更は簡単に出来ても、最初につくる間取りの不自由さは残念なところです。
というのも、
セキスイハイムのユニットの種類は、細かいものを含めて70種類以上と言われていますが、間取りの空間をつくるメインのベースユニットは17種類のみなのです。
この17種類のユニットを、色々組み合わせ積み上げたりして間取りをパズルのように作っていくのですが、ユニットの寸法が、希望する間取りの寸法に合わなかったり、ユニットの形に合わず、間取りに無駄なスペースが出来てしまったりで、なかなか上手くいかないことが多いのです。
自分や家族の理想の間取りを決定するためには、複数社のハウスメーカーに作成してもらった間取りプランをタタキ台にして考えていくことが基本ですが、
その中で「これだっ!」と思える間取りが固まったら、その間取りを各ハウスメーカーに持ち回ってプランを依頼することが多いと思います。
私が経験した中では、セキスイハイムの場合、
「依頼していた玄関スペースが予想以上に広くなりすぎ」
「間取りの寸法調整をするために、依頼していない廊下が増えていたり、無駄なフリースペースが作られている」
「部屋内の太い柱を隠すために、壁厚が増して間取り空間が狭くなった」
などなど、苦労した経験があります。
Sponsored Link依頼した間取りに合わせたちょうど良い寸法のユニットが無かったためか、延床面積を増やして調整されるケースが多く、希望の間取りとは程遠いものを提案されたときは、セキスイハイムの間取りの限界を感じたものです。(延床面積が増えれば、建築費もアップするのが難点)
さらに、玄関部分など、床と地面の高低差が少ない部分は、ユニットとユニットのつなぎ目に段差が出来てしまうなど、他メーカーでは何の問題も起こらないことが、セキスイハイムでは問題となってくる場合もありました。
ご自身や家族の希望している間取りが、「ユニットをうまく組み合わせて出来た寸法と一致する」、もしくは、「許容できる範囲」なら何の問題もないのですが、
セキスイハイムの場合、ユニットの性質を考慮に入れて、間取りを検討していくことが大事になってきます。
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